2013年6月4日火曜日

インフィニティQ50が北米公式サイトに登場・・・、これは何の始まりなのか?

  「ラスト・スカイライン」の製造が日産の栃木工場で始まったようです。このV37スカイライン(インフィニティQ50)を最後にV35・V36と使われてきたプラットフォームも「お役御免」になるそうで、この次はメルセデスのC-Eクラスのものが使われるといわれていて、いよいよスカイラインも「Xデー」が近づいている。日産はSUV開発を欧州に、3BOX開発を北米に、そしてEVとKカー(デイズ)の開発を日本にという「分業体制」に移行していくようで、数年後にはマーチだけでなく、高級車も全て「輸入車」になっているのでしょうか・・・。

  そんな「応援の甲斐がない」ブランドにはせっせと見切りをつけるべきか、それとも日産の誇る高性能車の「終着点」となるこの「V37」を記念に購入しておくべきなのかとても悩んでしまいます。かつてのスカイラインファンから「ボロクソ」に言われつつも、北米ではBMWを完全に退けて栄光を勝ち取った「V型スカイライン」はなんだかんだで、国産高級車の「屋台骨」と言える存在だったですね。その「V型・3部作」の最後を飾るV37の最終モデルともなれば「プレミア必至」でそれこそ、「スープラ」「アリストターボ」「FD」の最終型のような「激アツ」の中古車価格になりそうですね(ちょっと気が早いですが・・・)。

  そもそもV型スカイラインあって、同じラインで製造できるという利点を生かして「R35GT-R」というスーパーカーが1000万円以下で販売できるわけで(エンジンだけで300万円以上のコストだとか・・・)、これがメルセデスベースになってしまったら・・・。「日本のアイデンティティが失われる」とか偏狭なこと言っててもしょうがないですけども。

  V37のラインオフの写真を見て、びっくりしたのですが、マツダ・アテンザのモデルカラーとなっている「赤」に近い色が採用にされているようです。その姿は新型アテンザと瓜二つで、これは物議を醸しそうな予感がします。フロントデザインは日産インフィニティのコンセプトを具現化したデザインなのですが、趣としてはヒュンダイ・ジェネシス(このクルマ自体V36のパクりではあるが)とマツダ・アテンザの「中間点」のような印象です。

  インパネデザインは基本的にはV36を踏襲していて、なかなか好きになれない縦型のエアコン吹き出し口もそのまま残っています。これは韓国車に多く見られるタイプで、最近では新型クラウンにも採用されています。欧州車がインパネに「伝統」を重んじているのに対して、トヨタ・日産・ヒュンダイの東アジア「BIG3」は先進イメージのデザインに傾倒しているのが非常に対照的です。世界の「家電」工場を抱える東アジアでは、クルマのインテリアも電化製品を手がける工業デザイナーに発注されるようで、家電インターフェース風に仕上げられている印象があります。おそらくそういった「アップル製品」のようなインパネが北米市場などでは大いにウケているようです(北米サイトではやたらとインパネの先進性を強調するプロモーションが多い)。

  一方で、欧州の工業デザインがテーブルや椅子などの「家具」デザインに長けているおかげで、欧州車のシートや内壁には日本車にはない魅力を備えているものが多く見られます。また雨が少ない地中海地方や大陸側ではオープンカーのデザインが発達し、雨が多い「島国」イギリスではハードトップ車が多いように感じます。気候などを考えると日本に合うのは英国車なのかなという気もします。



  

0 件のコメント:

コメントを投稿